王德傳茶荘の物語の由来は1862年までさかのぼります。創業者の王俺尚が清の時代の同治元年(1862)に中国大陸の福建省から台湾に渡り、台湾の首都だった台南に茶問屋を構えたのが始まりです。百年以上続く伝統と情熱、その中で豊かな経験を積み重ねつつ、伝統的な中国茶を新しい解釈でとらえ直し、茶葉のまったく違う一面を引き出して現代のお客様にお届けしています。

德傳百年名作─
安尚(あんしょう) ウーロン茶

王徳傳は昔ながらの台湾ウーロン茶が持つ「澄甘涼喉(澄んだ甘さ・のどごしすっきり)」を引き出し、創業者の名にちなみ「安尚ウーロン」と名付けました。自然農法で、大自然本来の環境で育った茶樹から、甘い若芽と香り立つ柔らかな茎を摘み取り風味をそのまま生かしています。緑の葉のフチがやや赤くなるほどに発酵を加え、さらにとろ火で昼夜焙煎、本物の茶が持つうまみを際立たせています。茶葉の丸みがゆるやかであるため、さらに熟成が進みより円熟さが増します。

大地と人を尊ぶ

わたしたちは茶のエキスパートとして茶葉についての豊かな知識、鋭敏な味覚を常に備え、一年の大半を台湾や中国のさまざまな産地で過ごします。最高の茶葉を求めつつ、産地それぞれの土壌や気候、雨、標高、生産者の栽培のようすをつぶさに観察して理解を深め、茶の味わいにそれらがどのような影響を与えるか精確に把握できるよう努めています。自然を慈しみ、大地を敬う德傳のお茶はすべてSGS認証を取得していますので、安心してお召し上がりいただけます。

百年茶工芸と茶文化

創業当初から百年余り、一貫して選りすぐりの茶葉を炭火で焙煎し、茶葉それぞれが持つ最高の風味を引き出します。茶の性質と口当たりがより際立つよう焙煎し、その茶葉に適したタイミングを見極めて発酵を止め、それぞれ個性豊かな茶葉に仕上げています。焙煎の仕方を茶葉に合わせて変えることで、「香り」と「味わいが持つたたずまい」を余すところなく生かし、筋の通ったコクのある、奥ゆかしく香り高い最高の茶葉をお届けします。